2012年3月22日木曜日

LIVE AT ナイトカフェ弾き語りin名古屋 (平成24年3月18日)

昨年(平成23年)の夏,仕事で愛知県豊橋市を訪れた。

その日の仕事を終え,ホテルに戻った僕は,

せっかくこんな遠いところまで来たのだから,
僕みたいな者でも,どこか唄を唄わせていただけるところがないか,と

ホテルのロビーに置いてあったパソコンで検索してみた。

いわゆる「オープンマイク」を行っているお店がいくつかヒットしたが,
そんな中,妙に惹きつけられるお店があった。

そのお店の名前は,「ナイトカフェ弾き語り」



http://toplite.net/


名古屋市千種区にあるお店だった。

宿泊地の豊橋からは,新幹線二駅分・・。

悩んだが,行くことにした。


名古屋駅から地下鉄に乗り替え,
一本道をしばらく歩くとお店に着いた。

お店の中に入ると,マスターが一人で開店準備をされていた。

マスターの名前は,らうむ木村さん。


その出会いから,僕は,
未だかつて味わったことのないような体験をする・・。


なんと,らうむさんは,僕と同じ「長崎」出身の方だった。

少年時代を過ごされたのは,「伊王島」
その隣の島「高島」で,僕の父は,働いていたことがあった。

遠い名古屋の地で,思いもよらない偶然が重なった。


そして,あの「奇跡」の出来事が起こる・・。


13歳から「浦上」で過ごされたらうむさんは,
青春時代に過ごした思い出の場所について,
いろいろなお話を聞かせてくださった。

懐かしそうに,故郷の記憶を辿りながら・・。


僕は,このお話を聞きながら,全身がブルブルと震え始めた。

そして,手の震えを必死にこらえながら,

僕は,その日持っていたデジタルカメラに
収めている写真をらうむさんにお見せした・・。


「原爆資料館」「原爆落下中心地」「平和公園」
「山里小学校」「如己堂」

「浦上天主堂」

そして,

「原爆で浦上天主堂から崩れ落ちた鐘楼」


実は,この日の数日前,僕は,仕事で「浦上」を訪れ,
浦上の街を写真に収めていたのだ。

カメラには,らうむさんの記憶の場所が
収められていた・・・。


この日は,「8月9日」

長崎原爆投下から66年目の日の出来事だった。


この奇跡の出会いの日,
3月の再会を約束して,お別れした。


博多に帰って来てから,らうむさんと連絡を取る中で,

らうむさんが以前作詞していた「浦上川」に
僕がメロディを付けることが決まった。

そして,再会の日に,唄わせていただくことになった。



あれから7カ月が経ち,
いよいよ,約束の3月になった。



話が複雑になるが・・

実は,僕は,愛知県豊川市で生まれた。

実際には,生まれてから一年程しか
住んでいなかったようだが
生まれ故郷は,愛知県になる。

父方の祖父母のお墓も愛知県にあるのだが,
いろいろあって,数年前から毎年3月に,
必ずお墓参りをするようになった。

今年のお墓参りは,僕と妻と息子,僕の両親の5人で行くことになった。



3月18日,午前8時30分,博多発の新幹線で名古屋へ。

名古屋には,正午前に到着。

名古屋駅から名鉄に乗り換え,豊川稲荷駅まで。

その後,お昼を食べ,お花を買い,タクシーに乗って,
お墓まで行き,お参りを済ませ,また,タクシーに乗って,
豊川稲荷に行き,お参りをした。

毎年,同じお店に行き,同じコースを回る。

それから,名古屋に戻り,宿泊するホテルへ。


午後7時30分。
ホテルの外に出て,みんなで夕食をとった後,

僕一人,「ナイトカフェ弾き語り」に向かった。


地下鉄名古屋駅に向かう途中に見えた高層ビル。



そう。ここは,博多じゃない・・。

あの日,初めて「ナイトカフェ」に向かった時のように
ドキドキしながらも,この今ある幸せを噛みしめながら,
足を進めた。




地下鉄の入口を降りて,桜通線のホームに向かう。







地下鉄に乗って,今池駅まで。




今池駅から地上に出て,「すいどうみち」と呼ばれる一本道を
真っ直ぐに歩く。

もうすぐだ。

お店が近づくにつれて,それまでの急ぎ足が消え,
一歩一歩踏みしめるように歩いていた。

この素晴らしい時間を,幸せな時間を,
ゆっくりと,じっくりと,感じたかったからだと思う。


そして,ついに,お店に到着した。




お店に入ると,一気に緊張が高まった。

実は,この日,鎌倉研さんというプロの唄い手さんが
ライブをされてたのだが・・

すでに,ライブは,終わっており,
お店の中には,プロミュージシャンがうようよ。

もの凄いオーラをまといながら,みなさんが
打ち上げを楽しまれていた。


そんな中,らうむ木村さんが,温かく迎えてくださった。

賑やかな店内。
あちこちで楽しい笑い声が起こる。

しばらく,ビールを飲みながら,
緊張しながらも,そんな雰囲気を楽しみながら,
久しぶりの「ナイトカフェ」の夜を気持ちよく過ごした。


すると,らうむさんから,
「唄ってもらいますよ,気持ちの準備を」と
にこやかに,声をかけていただいた。

プロミュージシャンのみなさんの打ち上げも終わり,
店内が数人のお客さんになった頃,

本当なら,音を出してはいけない
時間になっていたと思うのだが,

ステージに上げさせていただいた。



【弦智】
①那の川ラプソディ
②浦上川


福岡の街を唄った「那の川ラプソディ」
名古屋の街で唄ってみたかった。

名古屋で唄う「那の川ラプソディ」は
とても気持ちがよかった。


そして,らうむ木村作詞,弦智作曲の「浦上川」
奇跡の出会いを経て,この再会の日に
唄わせていただくことができた。

らうむさんは,涙を浮かべて,聴いてくださった。
いらっしゃったお客さんにもお誉めの言葉をいただいた。




「浦上川」は,らうむ木村さんにより,
名古屋でも唄われることになった。

僕も大切に大切に唄っていきたい。


下の写真は,らうむ木村さん(右)と
この日遅くまでお話してくださった名古屋の唄い手の方(左)




この日,唄わせていただいた後,新たな「夢」ができた。

「博多の唄い手のみなさんと一緒に名古屋に行きたい!」

博多と名古屋の唄い手が一堂に会し,
ライブができたら素敵だろうなぁ。

(どなたか一緒に名古屋に行く唄い手さん,
            いらっしゃいませんか~?)

いつか実現できたら嬉しいなぁ。


この日の翌日,

前夜,地下鉄名古屋駅に向かう途中に見えた高層ビルの
最上階に行ってみた。




また,この街で,唄を唄わせてください。【弦智】

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